2009/01/30

おかしのいえ





来月また児童コーナーの展示を
担当することになっている。
私と、マダム2人の計3人。

節分だと2月に入るなり終わってしまうし、
バレンタインも幅が狭いし…ということで、
お題は「お菓子」となった。





「となるとやっぱりお菓子の家ヨネ!」と
マダム・グラスホッパー(仮名)。
面倒くさそうなの思いつくなあと
心中ぼやきつつ黙っていたら、
あろうことかマダムは丸投げ
結局私が泣く泣く制作することになった。


月末が近付いても完成の目処は立たず
こりゃもうダメだとへこたれかけたが、
どうにかこうにか形になった。
しかも思いがけず立派。
仲間を遊ばせてみる。

クレームが出ても時間の余裕がないように、
展示日の明日、マダム連に公開の予定。

2009/01/28

今日の本

感動と爆笑の涙の二本立て。

















『わたしは忘れない』
       ヤエル・ハッサン著
前回の代々木での講義で
08年度は戦争ものではナチスが多かったと聞き
早速図書館で取り寄せ。

アウシュヴィッツ生存者のおじいちゃんが
孫娘とけんかしつつも心を開いてゆくさまが
訥々とかかれていて、
ラストはほろりとしたが
挿画が惜しい!
全員亡霊のようで、
そりゃあ明るい話ではないけれども
もうちょっと何とか…

子ども、手にとりづらそ。




『田舎の事件』
        倉阪 鬼一郎著 
田舎が舞台の短編集。
最終話の「梅の小枝が」は
俳人が発狂する話で、
狂気のこんにちは20連作、
涙で視界が霞んで読めませんでした。
電車で読まなくて本当に良かった。

他にも力士の話だとか、気難しい校正家だとか
設定からどきどきさせてくれました。

人が壊れる瞬間の描写がとにかくすごい。
やけっぱち具合の異様な臨場感がたまらんでした。

家の高いところに祀っておきたい1冊。

著者いわく
「決め球は本格ホラーの直球および
ミステリとのハイブリッドのスライダー」
(あとがきより。ここから既にオカシイ)
とのことだが、かっぱの談によると
本格はアンマリだそうで、
「もぐらもあと1作か2作で倉阪卒業だねえ」
と云われた。

2009/01/27

夜半の懊悩

あーーーーーーーーーーーーーーー
ついに

浅草公会堂の若衆歌舞伎が
千秋楽だよー

仕事をさぼろうかと
かなり真剣に検討

七之助の道成寺が観たいんだよー

2009/01/26

もぐら、代々木行脚


「子どもの本この1年を振り返って 2008」受講のため、
国立記念オリンピック青少年
総合センターへ。
代々木公園に隣接したやたらでかい敷地に
センター棟・カルチャー棟・
スポーツ棟に
宿泊棟が4棟あり、それらが妙にカラフルで
何やら胡散臭い。

建物はさておき講義は充実。
絵本、フィクション、
ノンフィクション、
ヤングアダルトとそれぞれ
ジャンルごとに
リストアップされ、
そこから更に絞って各専門家が
丁寧に解説。


YA担当者がコバルトとか電撃文庫もちゃんと
チェックしてるところに、
ちゃんと仕事で本を読む人なんだなあと感服。

しかしまあ不況とはいえ出ていること出ていること。

科学の本で、特に昆虫なんかは
写真技術が発達しているのもあって
毎年質が上がっていっている模様。


第2部として漫画家・山田貴敏(Drコトーの人)の講演。
「マンガが生み出されるまで」との題目だったが
担当編集者の愚痴ばかり云ってて面白かった。
過労で死にかけているところ
(本当に危なかったらしく集中治療室に入れられていた)
「あと6枚です!」と原稿を催促してこられて、
腹が立って小学館と担当の悪口をひたすらしたためた遺書を
枕の下に隠して仕事をしたことがあったそうだ。

そんな山田氏の訓示
「人間の生きる活力は心底からの怒りです」

他に図書館に対する要望としては
ベストセラーの複本より専門書の充実を、とか
貸出し数に応じた印税を…とか、
コトードラマ秘話とか、
(吉岡秀隆の離婚の原因がこのドラマだったとか)
気さくにいろいろ喋っていた。






















いちんち座ってくたびれたので、帰りは
とりとめのない書き初めの貼りだしを横目に
ひとつ隣の明治神宮前駅から乗車。
NHK競技場には立派なテントが張ってあった。
サアカスかねえ。たのしそう。

やっぱりあまいはうまい


イギリスの伝統お菓子でクリスマスプディングというのがある。
現地の子どもは顔をしかめるシロモノらしいが、
わたしはこれがとても好きだ。
どす黒くてぷよぷよしていて、
ブランデーとドライフルーツがめいっぱい詰まっている。
プディングといってもケーキみたいなもので、
食感はにちゃにちゃ。

粉末で、お湯にとかしてつくる
インスタントのカスタードクリームをかけて食べると
またんまい。
奮発してあったかいミルクで溶かすと絶品である。

という話をクリスマスプディングを体験したことのある人にすると
たいてい賛同は得られない。
本当はあんまり美味しくないのかもしれない。

でも、この、「ちょっとまずい気もする美味しさ」が
くせになる。

実は食べたのは今日ではないが、
(先週くらいか?)
写真が出てきたので載っけた次第。

2009/01/20

初春歌舞伎まつり


国立劇場にて歌舞伎鑑賞。
お目当ては『象引』。

相当昔の人がやってそれきりだったとかで
しかも半年ぶりで復帰の団十郎さま初役なことと
(元気そうで本当によかった)
でっかい象が出てくることで
とても期待していて、
前日の晩も居眠りしないように
早く寝る…つもりが
ミリオンダラー・ベイビーを観て
号泣していた。



けちんぼして2等席とったのだけど
1階の4列目。
いいのかしらと思っていたら
花道での芝居が背中しか見えないのねー。
下手のいちばん端だった。
でも本舞台での役者陣はしっかり見えたし
大満足。

福助さんの女形とてもかわゆらしくて好き。

お姫さまを巡って公家と武家が
巷で暴れる象をやっつける、と
シンプルな話ながら
歌舞伎で観るととても面白い!
象の動きのいきいきとしていたこと。
中に人が2人くらい入ってるのかな。
退場は器用にもスキップでした。
はりぼて自体も鼻のあなまであってリヤル。

後半の世話物も今まで台本が活字化
されてなかったものだったとかで、
遊女やらわりいやつやら出てきて愉しかった。




それにしても生の舞台を観たのは久々。
これまた情けない。
観たらやりたくなってアワワとなる。

2009/01/19

読んだ読んだ


昨日も明日も出掛けるので
(優雅に三連休だ)
今日はおうちで静かに読書をして過ごした。
書棚を目にするたび後ろめたい思いをしていたのが、
ほんの少し解消された。
といってもまだまだ未読のものがある。

今日読んだものの中でとても気に入ったものが
大石真著『チョコレート戦争』。

子どもの社会がとてもリヤル。
食べないと決めた店のお菓子を貰って食べてしまい、
(人気の洋菓子店にあらぬ罪を着せられる男の子たちの話なのです)
罪悪感を感じつつも美味しいのは否めない、と
懊悩するくだりは特にすき。

そんな子ども居たら怖いよ…という、
誤解されやすい『児童文学』にありがちな、
素直で正直で純粋で、一片のくもりもない子どもも出てこず、
(それが悪い、ということではないけど、何だかねえ)
違和感なくがつがつ読めた。

図書館勤めで読んでなかった方が恥ずかしいのですが、
今まで残ったことに納得。
今後も残るだろうな。

高円寺古書店めぐり


曇天にまけずお出掛け。
かっぱのリクエストで
高円寺へ古書店を漁りにゆく。
新高円寺ブックオフに始まり計7件。
角張ったかっこいいビル発見。

おまけで寄ったレコ屋で、
店主とおっちゃん客が
石川遼君のうわさをしていた。

「石川遼が××高校(この辺の地名)に通ってて」
「え、それ本人?」
「そうそう」

本人ぢゃなきゃ誰なんだ。


その後も、
「青木さやかさんもこの辺で見た」云々
かなり頭の接続がよくない会話が続く。
店内も、店主の脳内の如く雑然としていた。


右図は上機嫌で物色するもぐら。
敬愛なる百間先生の著作を買おうかどうか
うごうごしている処。










ぶらっと入った喫茶「花鳥風月」。
看板にはパスタが旨いと謳ってあったが今回はお茶のみ。
100円足せばブラウニーがつく。
しっとりさんで上品なお味でした。

2009/01/16

あまいはうまい


昨日は夕刻から池袋へ出掛けた。
一月悩み抜いた末、
大枚をはたいてコートを購入。
銭湯まで寄って帰り心身は満たされたものの
所持金7円となり、暫くは家で大人しく
読書と映画で過ごそうと思う。









『ナイト・オン・ザ・プラネット』
同じ時間、違う国を走るタクシーと
その乗客を描いたオムニバス。
役者がとにかくうまくて
会話が絶妙。
ベニーニは例によってまた
独りで喋りまくっていた。
天才。










『江分利満氏の優雅な生活』
借りて観るまで読めなかったが
えぶりまん、と読む。
岡本喜八作品初鑑賞。
いきなり色モノを選んでしまった気がする。

感想
「動くショージ君…」

脳の回転を完全に静止させた状態でも観られます。



アニメーションやストップモーションを
取り入れていているところは前衛的。



観ながらポテコを賞味。
ちょっと堅めの歯ごたえが宜しい。
いちごポッキーも甘くてうまい。

2009/01/15

CQ、CQ…QCです


長らくサボってしまつた。
もぐらの巣へ戻って十日、鯛焼きをたべたり
餅をたべたり
かっぱの土産のお菓子をたべたり
中華食堂でエビたまごを頼んだら壮絶な量のたまごが出てきたり、
分不相応な場へ赴いてみっともない身を晒したこともあったが
まあ何とか暮らしています。

年始から良い作品をたくさん観た。
チェコ映画はアニメもドキュメントも面白かったし、
図書館で借りた「夢の遊眠社」の芝居も
女装した野田秀樹が異様にいきいきしていて
(しかもシナのつくりかたがこれまた尋常でない)
あわてて他のも借りに行ったくらいだ。
なかったけど。

ヒロちゃんに勧められて読んだ『聖★おにいさん』も
新刊漫画への期待をまた持たせてくれた。
部屋でひとりげらげら笑った。


で、極めつけ。
倉阪鬼一郎先生の『活字狂想曲』。
専業作家になるまえの、11年間の校正家生活が書かれてあって、
本当に、よく11年も会社勤めが出来たなあと思う。
とにかく協調性がない。
1冊まるまる文句だった。
現代版の内田百間翁のようだった。
読んでやたら元気でた。

2009/01/01

明けました


帰省してからもう4日も経ってしまいました。
今日までの動向を簡単に書くと
29日古本屋
30日飲んだくれ
31日おせちの手伝いと古本屋
というかんじです。

今日は朝から神社へ。
お昼にいただいたお雑煮が白味噌で
大変美味しゅうございました。
うちはすましなのです。
こまいのがちょかちょか来て楽しかった。






近所に出来ていたヘンな古本屋。
でも安いし豊富だしでホクホクした。
「ハーレークイーン積極買取中」とあった。
ハーレクインだよ。
何にせよキトクな書店。


























近所の商店街と、健在で嬉しかった7個100円のたこやき屋。
31日まで開ける健気さにまた好感。
あまりの安さに誰も信じて呉れないのでのっけました。
といっても誰ももぐら小屋の存在を知らない。